生涯未熟

生涯未熟

プログラミングをちょこちょこと。

そんなやり方で御社にエンジニアが来ると思いますか?

「エンジニアが足りない・欲しい」という会社の話はよく聞きますが、皆様の会社ではどのような方法で人材の確保をしているでしょうか?

よくあるのが「Wantedly」などの媒体を使って、メールをばら撒くか応募してもらう方法ですね。

この方法では「会社に良い印象を持ってもらう」「効果的なメール文言を考えて送る」などが普通かと思いますが、どうもこれが普通に考えられない会社さんが多いようです。

例えば

幸いなことに市場価値のあるエンジニアだと思って頂けているのか、Wantedly経由で様々なスカウトメールと呼ばれるものを頂きます。

その頂いたメールで「おやおや」と思われるものを一部挙げていきましょう。

例.1

こんにちは! ◯◯株式会社の△△と申します。

あなたのプロフィールを見て、ぜひ一度お話を伺いたいなと思いました。

私たちは□□分野で、☆☆を用いて人々をより◇◇にさせる事業を行っています。その中で、エンジニアはビジネスレイヤーから開発の上流から下流まで、全行程に携わり、事業を推進する要となっています。

ぜひ一度、私たちのオフィスに遊びに来てみませんか?

お忙しいとは思いますが、ご返事お待ちしてます!

例.2

こんにちは! 株式会社◯◯の△△といいます。

あなたのプロフィールを見て、ぜひ一度お話を伺いたいなと思いました! 一度、私たちのオフィスに遊びに来てみませんか?

お忙しいとは思いますが、ご返事お待ちしてます!

上記のようなメールを受け取って「この会社気になる!」という方はいますでしょうか?

私は全く興味をそそられませんでした。

だってこれ、ほとんどメールテンプレートままですよ?こんなメール文言一つ考えられないような企業に行きたいと思いますか?

特に例.2に関してはこのようなメールを送る企業の数が多すぎて、呆れを通り越して笑いが出るレベルです。

良いメールとは?

それでは悪い例ばかり見ると、精神衛生上よろしくないので良い例を見ていきましょう。

例.1

こんにちは! 株式会社◯◯ 開発チーム責任者の△△と申します。

syossanさんのプロフィールを見て、ぜひ一度お話を伺いたいなと思いご連絡させて頂きました。

様々な企業でのエンジニアとしての経験、積極的にお持ちの知識をQiitaにてアウトプットをされている点に強い興味を持ちました。 QiitaのFlux, Reduxの記事拝見させていただきました。 弊社でも一部React.jsを用いているので大変勉強になりました。

「多くのユーザを抱えるサービスの開発を体験してみたい(主にインフラ周りを見たい)。」という文言を拝見致しましたが、弊社は□□というサービスを運営しております。サービススタートから1年以内に◇◇万ユーザーのアクセスを頂いております。

弊社ですが、インフラ周りを専門に見ることが出来るエンジニアがおりません。 アプリケーションを開発するエンジニアが並行してインフラも見ているのですが、知識の深い方とお会いしたいと思いまして今回ご連絡させて頂きました。

syossanさんのプロフィール、Qiitaの記事を社内のエンジニアにも見せたところ、是非お会いしたい!と申しておりました。 syossanさんのお話を伺うことは彼らの成長にも大きく繋がると思っております。 是非一度食事やお茶でもしながら、お話できませんか? ご多用のところ恐縮ですが、ご連絡お待ちしております。

株式会社◯◯ 開発チーム責任者 △△

例.2

syossan様

はじめまして。株式会社◯◯採用担当の△△と申します。 突然のメッセージ、大変失礼いたします。

syossan様のプロフィールを拝見いたしまして、 これまでのご経験と「多くのユーザを抱えるサービスの開発を体験してみたい」 という意欲が現在弊社で募集しているWebエンジニアにぴったりだと感じ、 ご連絡させていただきました。

syossan様であれば弊社の中核人材として、 大いにご活躍いただける可能性があるとお見受けしております。 よろしければぜひ一度遊びにきてみませんか? もちろん現時点での志望動機などは必要ありませんし、 ご転職を検討されていなくても問題ございません! 弊社エンジニアとカジュアルにお話頂ければと思います。 ※Skypeやappear.inなどでも結構です!

syossan様からのお返事お待ちしております。

先程の悪い例と比べてどうでしょうか?テンプレートメールが大量に来る中、これらのメールの方がより興味をそそられるのではないでしょうか?

特に例.1に関してはメールを頂いた時とても嬉しく思いました。このように「メールを受け取った相手の心情を考える」ということが出来ている企業は採用成功率も高いのではないでしょうか?

ちなみにこのようなしっかりとした形でのメールを送っている企業は、いずれも名の通っている企業でした。

エンジニアを獲得したいと考えている採用担当者様へ

どの企業も真剣にエンジニアを獲得したいからメールを送っているのでしょうが、その方法を間違ってはいけません。

出会いを求める男女と同じです。気の抜けたアプローチを受けるよりか、情熱的なアプローチをしてもらった方がアプローチを受ける側は嬉しいし、お付き合いしたいと思うはずです。

採用も男女間での駆け引きと同じようなものと考えているので、一度しっかりとしたアプローチの方法を考えてからメールを送ってほしいものです。

大事なことは

  • しっかりと採用したいと思える人物だということを伝えること
  • 弊社とあなたはこのような面でマッチングしていますのでどうですか?というメリットを相手に伝えること
  • ビジネスの一つだということを忘れず、キチンとした文章を徹底すること

だと思います。

採用担当者様がちゃんとしたアプローチをしてくれるような世の中になって欲しいものです。

余談

余談ですが、突然Wantedlyを経由せずにこのようなメールが直接送られてきました。

syossan様

初めまして、◯◯の△△と申します。 突然のメッセージ失礼致します。 wantedlyにてプロフィールを拝見し、ご連絡致しました。

弊社はモバイルアプリの開発を行っております。 この度、サービス拡大に伴いモバイル開発の出来るテクニカルリーダー/CTOの採用を行っております。 以下、詳細になるのですが、もし少しでもご興味ありましたらskypeなのでお話させて頂きたく思います。

また、お知り合いの方でこちらのポジションに興味あるかたがおりましたらご紹介頂けましたら幸いです。

私はこのメールを頂いた時とても憤慨致しました。

憤慨した点は2つあり、

  • Wantedlyを通してメールを送ればいいものを、直接メールを送る理由が分からない(何のためのWantedlyなのか
  • こちらに何のメリットも無いのに興味がある知り合いを紹介してくれという厚顔無恥っぷり

というところです。

もう色々とツッコミどころはあるのですが、憤慨し過ぎて疲れました。私に無駄に頭を使わせるメールを送らないでください。

Wantedly様におかれましては、自社サービスがただのプロフィール閲覧サイトとして使用されているこの状況をどのようにお考えなのか、一度お話を伺ってみたいところですね。

以上、余談でございました。

追記

鎮火したので面白いものを投下しました。

※有料です

note.mu