生涯未熟

生涯未熟

プログラミングをちょこちょこと。

YAPC::Asia Tokyo 2010 Keynoteを観た

先日、Songmuさん(@songmu)にお会いした時に、「宮川達彦さんのYAPCのキーノートは観といた方が良いよ」と仰られていたので、観ました。

www.youtube.com

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16年前の映像が残ってるのが本当に有難いですね。

どういうお話か

PerlのPlackのお話で「なぜPlackはさまざまな企業に使われるほど成功したのか?」という成功の要因を解説されています。
このキーノート内では8つの"成功の秘密"が話されていました。

Good artists borrow, Great artists steal.(優れた芸術家は模倣し、偉大な芸術家は盗む。)

まず、初めにピカソの名言から。動画内でも仰られていますが、ピカソが言ったかどうかは怪しいみたいですね。
例としてHTTP::Engineを挙げられており、WSGI/Rackをインスパイアし、そのもととなったCatalyst::Engineのコードベースに引きずられていた、と。これはまさしく"模倣"であり、それは最高なものではなかった。逆にPlackはRackとWebOb.pyを"盗む"ことが良かったのではと仰られています。

Better late than too early

2つ目は「早すぎるより、遅いほうが良い」というお話。

WSGIは2003/12、Rackは2009/8にリリースされたが、Plackは2009/10に0.01がリリース。2012/10に1.0000がリリースされている。
「今更なぜ作るの?」という問いに対しては、鍋パの画像を映しながら「遅く来ると準備とかをすっ飛ばして、さまざまなものが残っている」ということを例えとして、後発だと盗める余地が多くあって、それをベースに開発することができるよね、ということを仰られています。遅く始めることのメリットですね。

JFDI

3つ目は「Just Fucking Do It」。ナイキの「Just Do It」に一単語足されてますね。この中で取り上げてた「やるしかない🔥」ってなんだっけ?と思ってたが、ちょうどサイバーエージェントの内定式の話がありましたね、当時。

まぁそんな感じで「You don't need someone's permission to write code.(コードを書くのに、誰かの許可なんて要らない)」という意識でウダウダ言わずにやれよ、ってお話。PlackではIRCでの2時間の会話の後に、ドラフト書いてたら寝て起きたら、tokuhiromさん(@tokuhirom)がPlackのリポジトリを作って半分くらいは作られていた(早い)。許可なく勝手にやればいいじゃん、の例としてちょっと危ない例えもされてらっしゃって、時代だなぁと。

STFUAWSC

4つ目は「Shut the fuck up and write some code.(ウダウダ言わずにコード書け)」。
まさしくそれを実践した例として、コミット数をグラフ化したものを出されてました。鬼コミット。

TIMTOWTDI / BSCINABTE

5つ目は「There is more than one way to do it.(やり方はひとつではない)」。 TIMTOWTDIは読みにくいんで、Tim Toadyと読む。これを広めたLarry WallのIRC、X、GitHubの名前はこれが由来。(知らなかった

もう一個が、「But sometimes consistency is not a bad thing either.(しかし、一貫性も時には悪いものじゃない)」。やり方はひとつじゃないけど、共通のやり方があってもいいよねというお話。

PSGIの話に当てはめると、統一インターフェースとして共通のやり方を生んだが、それに派生する形でTIMTOWTDIとしてさらにフレームワーク・サーバが生まれる余地が出来たと。

KISS

6つ目は「Keep it simple and stupid.(シンプルかつ、愚直に)」。
これは有名なやつですね。最初、UNIX哲学周りの本で覚えた記憶が。(「UNIXという考え方」だっけか?) PSGIでもこの原則に従っていて、入力としてハッシュリファレンスを受け取り、出力として配列リファレンスを返すという凄くシンプルなものなんですね。「$envのハッシュリファレンスからAPIにしないの?」という質問もあったみたいですが、「シンプルじゃない」と一蹴しています。

※ ここからは個人のメモ

Perlをあんまり知らないので、ここがどういうことか改めて理解をしてみた。
まずは、これがそもそもの形。

で、多分APIの話はこんな感じで入力をオブジェクトにしてくれって話なんですかね。

一理ある、という感じではあるものの、シンプルさを優先するとたしかにハッシュリファレンスの方がいいのか。

glue language

7つ目、「Perlはglue language」。
Webフレームワークは色々あるが、考え方も色々。PSGIはPerlのこの考え方に薫陶を受けて、先ほどのKISSにあるように、極めてシンプルにすることで簡単にサーバ・フレームワークをつなぐことができる方が、HTTP::Engineと違って幸せになれるのではというお話。

Naming

最後は名前について。最初の「There’re only two hard things in Computer Science: cache invalidation and naming things. by Phil Karlton」は知らなかったのですが、「コンピュータサイエンスで難しいことは2つしかない。キャッシュの無効化と、名前を付けることだ」ってな言葉があるんですね。ちょこちょこ笑いが起こってたので、ジョーク格言とも言うべきか。

PlackはCPANのよくある名付けとは違っているというお話で、::が多すぎる!というスタートで、これ大昔にPerl触った時に同じこと思った記憶が。ここでRubyから"盗む"ことで、本来なら「Net::Server::HTTP::Prefork::PSGI」と名付けるところを「Starman」にしたり、面倒なところを省いたって感じですね。ただ、名付けは大変だが、使うのは簡単ですよねと。あと愛着が湧くし。

最後に

RubyやPythonから良いものがあるなら盗もう、そしてシンプルにして、glueでつなげていきましょうという締めではあるのですが、最後の最後に9つ目として「People」を挙げられておりました。なんかこうコミュニティって良いですねというお気持ちと、けいおんがチラチラ映っていて、16年前に放送してたのかそういえば・・・と時の流れを感じました。

最後のこれ、グッときました。

「酒とキャリアとエンジニア」というYouTubeチャンネルを始めました

「お前は一体何屋なんだ?」ってなくらい興味の赴くままに色々やってますが、今回は 公明正大に飲酒したいため エンジニアのキャリアに迫るYouTubeをやり始めました。

youtu.be

なんで始めたのかというと、インタビュー記事などで冒頭に出ているエンジニアさんのキャリアがサラッと紹介されてることがありますが、「この人、こんなことやってたんだ〜」と新たな発見をすることが多いなと思って、エンジニアさん達のキャリアに迫れたら面白そうって感じで始めました。あと、旨い酒も大手を振って飲みたいですしね!

で、動画のスタイルについては、オモコロの原宿さんがやってる「今じゃない企画室」をリスペクトして真似してますが「ボラギノール編集」と言われて確かにとなりました。今後もボラギノールしていきたいと思います。

ありがたいことに、様々な大物な方たちに出ていただけそうな雰囲気でして、肝臓の数値が許す限りは今後もコンスタントに動画を出していきたいと思います。

正直、万人に受ける感じでもなく、TECH WORLDさんや、adachin devさんみたいにチャンネルとして伸ばせる未来はあんまり見えてないですが、ゆるゆるとライフワークとして続けていきます。AI時代が来て、キャリアで迷うことも増えましたしね。

もし、出たい!という方いらっしゃいましたら、是非 @syossan27 までご連絡ください🙏

しょっさん@ʕ ◔ϖ◔ʔ (@syossan27) / X

転職ドラフトさんのイベントに登壇しました

tenshoku-draft.connpass.com

有難いことに、転職ドラフトさんにお声がけいただき、登壇いたしました。
Platform Engineering Kaigi 2025, クラウドネイティブ会議でお話させていただきましたPlatform Engineeringのお話をベースにということで、以前のイケてないところをリファインしつつ、お話させていただきました。

speakerdeck.com

書き直して、改めて思ったのは「手法に囚われない」これに尽きるなと。「なんで〇〇をやるんですか?」「それを達成したいなら別の方法もあるんじゃないですか?」と掘っていけば、実は解決策は単純なものだったりすることがあります。そういった本質的に何を求めているの?をちゃんと見定めるようにしましょうね、ということを伝えたかったことになります。その最たる例が、取り上げさせて頂いたWikiの件ですね。

ということで、いつまでも前のチームでやっていたことの内容で登壇せずに、新しくやっていることで登壇しなきゃなと思ったりしております。本業、頑張ろう。

AI共有会をやっている

最近の自分のブログを振り返った時に、イベント参加の記事しかなかったことに謎の危機感を覚えたので、自分が会社でやっている施策を紹介する。

AI共有会を始めた

すっかりAI時代になって、皆さん謎の恐怖感に煽られつつ、爆速で進化するAIのキャッチアップを繰り返してますよね?いやー、本当にお辛い。
そんな中、自分に「AI推進」という冠がついてしまったので、まずこのキャッチアップに何らかメス入れましょうかということでAI共有会を始めた。

きっかけはAnthropicが出していた「チャンピオンキット」。これはClaude Codeの社内推進について書かれた記事で、30日間の実行計画をもとに「こうやって広めましょうね〜」というのが書いてある。
良い記事だな〜と思ったんですが、発見した時にはあんまり騒がれていなかったのでポストしたらちょいバズりしました。

で、このチャンピオンキットを取り入れつつ、チームでAI共有会をやっている。

どうやるか?

AIの進化が早すぎるのも考慮に入れて、週1・30分で共有会を開いている。
やってることは簡単でこんな感じのDocを用意して、共有会までに書き入れるだけ。

主に、AIニュースの共有やショー・アンド・テルでの事例紹介、あとはこのチームでAIの取り組み構想とかを書いて、話を膨らませていくことをやっています。もちろん、仕事に関係するニュースだけ紹介しろよ!みたいなツッコミがあったりするかもですが、この時代色んな情報を満遍なく摂取してほしいなというお気持ちもあり、多様なニュースを紹介しています。

ショー・アンド・テルとかはまさしくチャンピオンキットにあるTipsですね。これが意外と効いて「自分はこうやってます」ってのを話すと「私の場合はこうやってるんですけど、ベストはなんなんですかね?」みたいな議論に発展することがあり、個人的にはやってよかったと思います。あとチャンピオンキット関連で言うと、ここにも書いてありますが、汎用的なスキルの共有などもMicrosoftが提供しているAPMを試験的に導入しています。

草の根活動の価値

こういう共有会のような草の根活動は、なかなか価値を出していくのが難しい施策ではあります。ただ、先にも言った通り、目まぐるしくAIの話題が展開されていく時代の中で、全部が全部の情報をキャッチアップできる人も限られていますし、とはいえ全くついていけませんというのも、組織としてはあまりよろしくない状態です。そんな中、AIを理解するうえでの助けになればと思いやっています。価値を定量的に測ることも難しいですが、有難いことに実施しているチームメンバーからは「情報を追う時間がないので助かる」というフィードバックももらっています。

おわりに

最近会社でこんなことやっているよというご紹介でした。ちょうど今年のAI研修も大きく注目を浴びていましたが、多くの会社がAIへフルベットしていっています。この動きは仕方ないものですし、急にシフトチェンジしても、ついていけない方もいらっしゃるので、そういった方の下支えというかエンパワーをやっていけたらなと思って、日々活動しています。

speakerdeck.com

speakerdeck.com

こういった他社のAI活動を聞きたいな〜と思い、ゆるAI勉強会というのを始めましたので、興味ある方はぜひ参加してみてください〜。次回は多分10月開催!

yuru-ai.connpass.com

大吉祥寺.pm 2026に参加しました

2026/07/25に開催された大吉祥寺.pm 2026に参加しました。

kichijojipm.connpass.com

前々日、前日と体調崩しており、当日行けるかな〜と心配しておりましたが、なんとか復調し午後から参戦。

前回の2025では武蔵野公会堂が会場でしたが、今回は大井町のきゅりあんで開催。様々な場所で吉祥寺成分が感じられるようになりました。お得ですね。
会場が変わってことによって、より「カンファレンスの廊下」が楽しめるような感覚がありました。スポンサーブースルームの前の空間が広くてグッドでした。

セッションは、お目当ての「テックカンファレンス三大ステークホルダーの文化人類学 ─ 違いを認め合う関係性作り」が拝聴できて、非常に良きでした。いやー、分かる分かると思いながら首振っててモゲるかと思いました。
3つの立場が折り重なって構成されているカンファレンスは、それぞれの思惑があり、相互理解というのも難しいよねというのがありつつ、ではどういう立ち居振る舞いをすれば「得」なのか?という切り口は聞いててなるほどなぁとなりました。個人的には参加者とスポンサーの潤滑剤というか仲立ちを運営が担っていて、それによって各々の満足感も変わるだろうという立ち位置で考えていたので、新しい観点を生やすことができました。
登壇者のbashさんにご登壇後、一緒にいたkariaさんとお声がけさせていただき、色々とお話伺うことできました。ありがとうございました🙏

他だと、「お元気ですか.fm~5年間の配信で振り返る「かわるもの」と「かわらないもの」」もPodcastを運営し始めた自分には刺さるお話でした。縁側テックトーク、聴いていただきありがとうございます🙏

あとはカンファレンスの廊下だとhamacoさんとblue_goheimochiさんがいるのが見えたので声をかけにいったら、まさかのcakephperさんに初めて生でお会いすることができました。直接「セッション面白かったです!」とお伝えできてよかったです〜
sakutaroさんと喋ってたら、koyhogeさんや近藤佑子さんが来られたり、大吉祥寺.pmは有名な方がいっぱい来てて凄いなぁと改めて思いました。
面白かったのは、ことみんさんとakaseさんと「界隈のアラフィフのバイタリティやべぇ」って話をしてました。上の世代の方々が精力的に色々やられている姿は、下の世代にとっては励みになります。

懇親会も非常に面白かったです!去年の居酒屋貸し切りパターンも良かったのですが、如何せん色んな方に声かけに行きづらかったので、今回のような立食形式は色々な方とお話できて自分は好きでした。
途中、「SREってなんですか?」っていう方がいらっしゃったので、SREの布教活動もしてきました。「ポジション関係なく、全員が意識すべきことじゃないですか!」とご理解いただけて、非常に満足でした💪

非公式二次会もありましたが、家が遠いので懇親会が終わったら真っ直ぐ家路につきました。都心に別宅が欲しいけど金がない.jp。

運営の皆様、お疲れ様でした!今回の大吉祥寺.pmも最高に面白かったです!
来年も開催されることを期待しております🙌