生涯未熟

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プログラミングをちょこちょこと。

SRE NEXT 2024をふりかえって 〜学びをもとにした取り組み事例紹介〜 に登壇しました

2024/10/30に開催された「SRE NEXT 2024をふりかえって 〜学びをもとにした取り組み事例紹介〜」に登壇しました。

layerx.connpass.com

speakerdeck.com

初めてこういうカンファレンスを振り返るようなイベントに登壇させていただきましたが、登壇にあたって改めてSRE NEXTを参加して思ったこと・感じたことを棚卸しするいい機会となり非常に良かったです。

発表内容について

SRE NEXT 2024において、非常に印象に残って参考にさせていただいている以下のセッションをもとに発表させていただきました。

speakerdeck.com

SREを進めていくにあたって兎角問題になるところは「どう広めていくか?」だと個人的には思っています。「SREチームだけがSREを実践して、他のチームはそれに従ってね!」と強権的に進めることは出来るんでしょうが、どうしてもチーム間に凝りが残ってしまいます。
納得感を持って組織全体がSREに取り組みためには、SRE Trail Mapのような「この山の登り方はこうこうで、他のチームもこうやって登ってるよ?」と道を指し示して、SREチーム・その他のチームがお互いに肩を組み合いながら山を登ることが大事だと思います。
そういった意味で、このセッションに感銘を受けたわけです。

ただ、難しいところがこのマップが組織・チームによって変わってくるものなので、道筋を調整したり社内事例を集めたりが骨が折れるところでしょう。
そこらへんをこれから頑張っていきたいなという発表をさせていただいたわけです。

QAセッションについて

QAセッションがありまして、壇上で色々とお話させていただきました。
私に対してのご質問も有り難いことにありまして、「他のチーム(ex.開発チーム)へSREを広めるためにやられていることはありますか?」といったような内容だったと記憶しています。(間違ってたらすいません)
個人的にはSREのみならず、この手の話は全て「信頼貯金」の話だと思っています。

自分は言いやすいので信頼貯金と読んでますが、「7つの習慣」内だと「信頼残高」と呼ばれていますね。これは他者から自分に向けての信頼度合いを貯金・残高のような金融資産と同義に扱ったもので、心理学的にはラポールの考え方とほぼ同じと考えています。
めちゃくちゃざっくり言うと「相手に対して誠実であり、相手を理解する」ことで貯金は増えていき、それに反する行動で貯金は減るわけです。

エンジニア的にはこれに加えて「相手に対してのメリットを提示する」ということが必要になってきます。例えばSRE的な話をすると「開発チームがめちゃくちゃ気を揉んでいるトイルを解消してあげる」といったようなことでも、あなたへの信頼貯金は増えていくでしょう。
これはほんの一例ですが、まずは自分に対しての信頼貯金を貯めていただくためにも現場感をキチンと読み取り、現場がクリティカルに困っているところからメスを入れていくわけです。
こうして貯めた信頼貯金を、今度は自分たちが推進したいけど開発側にちょっと負担いただくことに対して貯金を使っていくわけです。

他にも飛び道具的にこのような方法はあります。

個人的にはあまり好きな方法ではないですが(ex. 推進を進める"意志の有る人間"が育ちにくい)、このような方法も一つとしてはあると思います。各々のやり方を見つけていきましょう。

さいごに

非常に楽しいイベントでした!運営頂いた方々、ありがとうございました。