江戸の卵は1個400円! モノの値段で知る江戸の暮らし (光文社新書)
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丸田勲
光文社 (2011-04-15)
売り上げランキング: 178853
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久々に頭の未知のエリアにビビビとくる本に出会った。
江戸時代。
私にとっては「必殺仕事人」であれ、「巷説百物語」の時代として馴染み深い。
ただ、これらは作り物の上での江戸時代であって、本当の江戸時代というものを知れたのはこの本のおかげである。
この本の面白さのポイントとしては現代に換言できるであろう社会システムが江戸時代には多くあるという点だ。
どれくらいあるかというと、コンビニにタクシー、100円ショップにリサイクルショップ、さらにはヤミ金と、ザッと挙げただけでもこれだけある。
今の日本の礎を築いたのは、まさしくこういった時代なのかなと感じさせられる。
また、江戸時代の風俗事情が凄いのなんの。
夜鷹に船饅頭、提重に比丘尼、陰間に湯女とこれだけのジャンルがあるとは、現代の風俗業界顔負けである。
さらに値段設定もピンきりで、夜鷹だと一晩480円なのに対し、吉原の花魁と一晩を共にしようと思えば500万もかかるのである。
それにしても夜鷹の480円というのがあまりにも安すぎるが、江戸時代においても客一人を相手してようやく蕎麦を一杯食べれる程度なのはあまりにも酷な話だ。
江戸時代の風俗業界はかなりの競争率だったに違いない。
で、この本一番の驚きといえば茶漬け1杯19万円のお話である。
これについては是非本書を購入して読んでもらいたい。
現代の写し鏡のような江戸時代の世界。
そんな世界を少しでも触れてみてはいかがだろうか。